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営業先ではウケないと諦めちゃおう!

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 営業には「笑い」が大事です。自分の言ったことがよくウケる営業先では、そうでない営業先よりも成約はしやすいものです。

 しかし、「笑い」とは何なのか。「ウケる技術」はありますが、「絶対にウケる技術」や「絶対にウケるネタ」は存在しません。

 つまり、お笑いにも「TPO(時間・場所・機会)」が有るのです。

 結論として、「営業先ではウケない」ことを念頭に「面白いビジネストーク」を展開させるべきということです。

 そもそも、「笑い」とは何なんでしょうか。笑いとは①「笑った人」が「笑わせている人」を「受け入れた場合」に起こる場合 ②「笑わせている人」に対して「笑っている人」が「服従の意思」を示す場合 ③文化的に笑う場合(強面の人がカッコつけている時にコケるなど、「こうあったら面白いのに、とか、こういう面白いことが有った」など所謂あるあるネタです。この証拠として日本語のお笑いを英訳してもあまりウケません)④緊張と緩和の場合(緊張した場面から急にリラックスすると人は笑います。ドッキリなどで人が笑うのもその一つ)  などがあります。

 つまり、人間のコミュニケーションの一つです。

 ここまでは、どのサイトでも「笑い 意味」とか調べればいくらでも出てくることでしょう。

 

 さて、笑いの場合で②は所謂「愛想笑い」です。

 接客をして「クレーマー」と対峙した人であれば分かるかもしれませんが、こちらがクレーマーをやり込めた後、クレーマーが苦笑いを見せながら「まあ、自分の様な客も居ることは覚えておいて損は無いと思うで」とか言うものです。

 こんな笑いは使えませんよね。犬の喧嘩で、負けた犬がお腹を見せるようなものです。

 

 大事なのは①です。笑った相手先が、こちらを「受け入れて」くれて「面白いやん」と一言言ってくれれば、今回受注はなくとも次の営業で情報をくれたりとしてくれるようになります。

 しかし、飛び込みで「ウケる」か? というと、まず無理です。勿論、葬式のような雰囲気でも、きっちりと場を温めて軽妙なトークをすればウケるかもしれません。ただ、それは文化的反応(観客の今までの経験から面白いことを彷彿とさせ笑いを取る)として笑っているだけで「受け入れて」くれているわけでは有りません。

 ここを勘違いしている人が多い気がします。

 「お笑いとしてウケる」のと「ビジネスでウケる」のとでは「習字が上手い」のと「ボールペン字が上手い」の位違うということです。でも、「習字≒ボールペン」ですよね。そう、お笑いでウケられる人は、ちょっとベクトルを変えるだけでビジネスウケを狙えます。

 ちなみにですが、「ビジネスウケ」が良くて「お笑いウケ」が悪い人は割と多い気がします。そういう人は、「社内では穏やかで良い人」を目指すと良いと思います。

 

 さて、「ビジネスでウケる つまり ”ビジネスお笑い”」を目指せば良いのはお話しました。このビジネスお笑いでウケる方法です。

 

 ビジネスお笑いの特徴として、「ウケが浅い」のが特徴です。よく居ますよね。電話口で愛想笑い爆笑しているビジネスパーソン。相手からしてもそんな気を使う必要は無いのです。

 つまり、「笑う」というものよりも「面白いなぁ」とか「居心地が良いなぁ」と思わせれば、それが「ウケた」ということになるのです。

 特に、商談や提案は日中に行います。そうであれば、「下ネタ」は間違いなくNGです。特に、男女平等LGBTと叫ばれている今男女差での「あるある」つまり「下ネタ」は一発目のトークとしては避けなくてはなりません。

 

 そもそも、「ビジネスお笑い」は「お笑い」よりも「期間が長い」のです。

 1回目の訪問は「挨拶と名刺置き」だけだと思います。2回目以降で「相手の状況を聞き出す」ことが多くなると思いますが、ここまでで信頼を勝ち得ておけば、ようやく「ビジネスお笑い」ステージ開演となるのです。

 1回目や2回目の挨拶は、言ってみれば「前座」です。普通のお笑いで言えば、「禁止事項」や「思いっきり笑っていいよ」とか「リラックスして見てね」とか「これから始まる演題はこういう前フリが有るよ」などと説明します。ビジネスお笑いでも、「自分や自分の会社がどんな会社か」を説明したり、「出来ることと出来ないことは有るよ」と言ったり、「役に立つよ」とPRしたりする場になります。

 

 もし、電気部品の基盤卸であれば、自分の立ち位置「弊社から納品すると、物流が得意だから原料費+物流費の物流費の削減が出来るかもしれません」とか「弊社では巨倉庫で予備を保管しているため、不良品や災害での物流停止が有った場合、少しなら対応出来ます」などと「名刺」に一言書いて担当者に渡しておいてもらえれば良いのです。

 これだけで、自分の立ち位置が決まります。

 これで定期的に巡回して、「相手方の担当者」が話を聞いてきたらビジネスお笑い開始です。ビジネスお笑いは「爆笑禁止」です。また、声に出して「大笑い」することもあまり有りません。

 何より、ネタは「すぐに分かる(共感)」、「感謝の心」が大事です。

 例えば、「年々、輸送費の高騰で原料費が上がり続けている」という話があったとします。輸送コストは、ほぼ全ての業界での懸念事項です。ですから、「原料費の高騰をお客さんに説明したら嫌な顔されて契約を切られた。でも、後々契約は戻ってきた。なんと、次の契約先では輸送コストでもっと値上げしてたから」など「あるある」ネタを話すと「リラックス」して聞いてくれるでしょう。相手もビジネスパーソンで難解な顧客に振り回されている同士であると考えれば、当然です。

 次に、感謝の心です。飛び込みで「話をさせてもらえる」ことはありがたいことです。「今は、契約などを担当する総務部や営業部がどこも人が少なく忙しい。だから、なかなか契約変更の話を聞いてもらえない。でも、今回はこの様な場をいただきありがたい」と率直に言うだけです。

 数回対面しただけでウケるようにはなりません。ビジネスお笑いは「共感」と「感謝」だけで、一番大事な「信頼」を勝ち取れるのです。そして、担当者と親密になったらより個人的な笑いへとシフトして行けば良いのです。

 

 「お笑い」は難解で複雑です。

 ただ、効果絶大ではあるので、ちょくちょく書いていきたいと思っています。