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Xiaomiの第3四半期決算報告を「恋愛サーキュレーション」に載せて歌う凄み

雷CEOが歌う第3四半期決算報告「恋愛サーキュレーション」

クリックしたらビリビリ動画へ飛びます。

 

 Xiaomiの雷CEOが、「恋愛サーキュレーション」のMADで登場し、株主向けの決算報告をしています。

 本当にすごい。

 結果からいうと、「報告」ですから発信者と受信者がいて、その両方が理解できて、かつ面白いと思えているわけです。今の日本は完全に負けている。そう思ったことをツラツラ書いていきます。

 いきなり、Xiaomiから入らずに最近の私の怒り心頭から。

business.nikkei.com

 ↑これが、日本の経営者意識を写したものだと思います。

 凄く腹が立ちます。

 従業員や営業担当者には、「仕事取ってこい」だの「仕事をしろ」だの言ったり、逆に営業事務担当には「大した仕事をしていない」などと、パワハラ発言を「尻を叩いている」と勘違いしておきながら、いざ自分の仕事である「会社としてコンプライアンスを守らせる」ことや「会社の代表として責任を取ること」を迫られるとふんぞり返って「責任のとり方は辞任だけではない」と言って会見を打ち切る。

 これが、平均的な日本の大〜中企業の経営者の姿だと思います。

 そんなことはない。すごい経営者も居る。

 そんな声が聞こえてきそうです。しかし、対顧客のコンプライアンスは研修を行うのに、経営者から社員達の残業代やメンタルヘルスに対してのコンプライアンスには全くの無頓着です。

 また、マネジメントの意識も薄く、「叱咤」することがマネジメントだと勘違いしているのも悪い。先日、見たニュースで「元かんぽ生命」の社員は、「上司や経営者からは、釣り堀に10匹しかいないのに20匹釣ってこいと言われる」というようなことを言っていました。

 つまり、上司や経営者は「顧客の市場規模」を認識しておらず(マーケティング不足)、社内の収支だけを見て指示(マネジメント不足)しており、それどころか10匹しか取れなかった社員に激しい叱咤を加える(コンプライアンス違反)をしているのです。そもそも、こんな経営なら誰でも出来る。というか、「経営者」も「マネジャー」も必要であるが、彼らはその役目を果たしていない。

 残念ですが、日本の経営者の実力なんてものはこの程度であると思う。こんなことを言うと「海外の経営者もひどいもんだ」と言われそうですが、正直僕は「海外とどっちが良いかなんて興味がない」です。海外のいいところは真似して、日本のマネジメントが世界最高になれば良いだけです。そして、社員達が幸せに暮らす。仕事が楽しくなる。それが伝搬して、顧客も幸せになる。これこそが企業の社会貢献だと思うのです。

 

 さて、前置きが長くなりましたが、Xiaomiの話です。

 Xiaomiの動画では、インド進出の画像が出てきたり様々な人種の方々ができてきます。しかも、皆が楽しそうに踊ったり、子どもたちがXiaomiの通信機器で勉強したり、生活を良くしているところをガンガン出している。それを、あの「オタク=キモい」と言われていた時期の化物語の「電波ソング」とも言われた「恋愛サーキュレーション」に載せているのだ。

 見ている人も、放送している人も、同じようにわかるオタクで、若い力が爆発している。そこには、ベテランのつまらない価値観の押しつけなんてものは存在しない。それぞれが実に”楽しそう”なのである。

 もし、今の僕の会社で株主総会で流す動画を提案すれば100%ボツです。

 「カッコよさ気なパワーポイント」と「毎年データを変えたコピペの総会資料」に、なんだか上昇しているような気がする顧客数の推移を、見せ方を変えて何度も示している。別に興味もない株主たちは、配当と役員の名前ばかりに気を取られて、荘厳に拍手で終わる。こんなのなんの意味も無い。かんぽ生命の謝罪会見と何ら違いはない。

 Xiaomiも相当なブラック企業とも聞く。しかし、その中でも成功している社員と、英語の発音が苦手だけどバカにされてもネタに出来るCEO、そんな会社があるというだけで僕としては驚きです。そして、それは「アジア」にあるのです。アジアにできて日本にできない訳はない。

 

 純利が上がらず現場のせいにする経営者や、現場を無能と吐き捨てる管理職は何人も見てきたが、現場は管理職の鏡、純利の数字は経営者の点数です。純利が上がっていないのは、間違いないく無能な経営者のせいなのです。

 少なくとも、今の日本では世界と戦えません。

 Xiaomiの動画を見て、憧れにも似た完全敗北を感じてしまったのでブログに書きました。

 

 最後に、最近思うのは、現場のエースが昇進して管理職になるパターンってよくありますが、「現場の仕事」≠「管理の仕事」です。すごい選手がすごい監督にならないのと同じで、コーチングやマネジメントもトライアンドエラーと方法論の職人技です。

 「若い頃の自分ならできていた」ということを言う管理職は、即刻やめるべきです。そして、経営者も向いていません。

 今は、昔と違って10年どころか5年くらいでマーケットは大きく変わります。それを「昔の自分」と比べている時点で終わっています。

 それを言う前に、担当者の話をしっかり聞いて行きましょう。