知らない業務のマネジメントとは?
職位が上がってくると、経験のない業務の管理職を行うこともあります。スコ丸はほとんどの業務の経験があるので苦労は少ないのですが、それでも経験のない業務はゼロではありません。
経験のない業務のマネジメントはどうすればいいのでしょうか。
結論から言うと、①自分が未経験であることをメリットにする、②初心者でも自分が上司であることを自覚する、③実務を覚えようとしない です。
自分の経験のない部署にいきなり飛ばされ、自分の部下は全員自分よりも業務を知っている。自分がいなくても部署の業務は進んでいるような気がして、管理職の存在意義もマネジメントの必要性も疑ってしまう。
自分の業務にようやく慣れても、周りと比べて劣っているように見えてしまい、部下への助言は「職務姿勢」や「心構え」などつまらない「マネジメントっぽいなにか」ばかりしてしまう。
よく「悩める部下」の方から、役に立たない上司の特徴をまとめるとこのようになります。僕も耳の痛い話で、少しでも気を抜くと「役に立たない上司」の烙印を押されそうで気をつけています。
さて、上でも書いたハウツーの説明と行きましょう。
「①自分が未経験であることをメリットにする」
今まで上手く回っていた部署に管理職として異動すると、急に「自分らしさ」のようなものを押し付けて急に変えようとしてしまったり、逆に初心者だからと実務を一つ一つ覚えようとしたりしてしまうこともあると思います。
よく聞くのは、管理職には管理のために事務所に居て欲しいのに、「勉強のため」といって四六時中実務を見に行くために外出してしまうことです。こうなってしまうと、部署のガバナンスが効かなくなり、担当者同士が忖度することによってなんとか業務が回るようになります。しかし、これはそれぞれがやりたいように動いているだけで効率的な業務へは繋がりません。
管理職が大事にすべきは、「自分が初心者」であるからこそ、ゼロベースで各業務を見直し過不足を見つけることです。そのためには、各業務のマニュアルの整備、業務の担当の見直し、などなどすべてをはじめからチェックすることから始めるべきです。
ガバナンスの効いてない部署の特徴として、「声の大きい人の意見が通る」や「年長者の意見が通る」というものがあります。つまり、部署内の若手や真面目な担当者に面倒な業務が集まったり、部署内の庶務を女性社員に押し付けたりと、業務不均衡が起こりがちです。
これを一から業務を見直して、分担し直す。これは、初心者にしかできないことだと思います。
②初心者でも自分が上司であることを自覚する
これは、①とも繋がってきますが、今までガバナンスの効いていなかった部署では偉そうなやつ(年長者や声の大きい人)が一番偉いことになっています。しかし、職位が一番高いのはあなたや僕であり、僕たちの命令は業務命令ということになります。
年長者や経験者を立てることは非常に重要ですが、すべての従業員あっての仕事であり会社です。皆大事なのです。ですから、しっかりと説明して業務命令に従ってもらうようにしましょう。
その職位を全うする姿勢をきっと見てくれている部下は居ます。
③実務を覚えようとしない
一見、①と矛盾しているようですが、そうではありません。というのも、実務に関してはマニュアルを整備し、マニュアルを見ながらであればできる程度に留めておけば良いと思います。
それというのも、どの業務も練度というものがあり、それは個人差や勤務年数によって変わってきます。そして、何年もやっている方のレベルにそう容易く達するものではありません。
管理をするわけですし、すべての業務を覚えるのは無理です。しかも、なにか一つの業務を覚えてしまえば部署内で自分の分かる業務だけ贔屓してしまいかねません。
そうであれば、業務の内容はしっかりと把握し、管理することが重要となるのです。
知らない業務の管理を任された場合の対処法を少しまとめてみました。