スコ丸ブログ

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※感想記事※行き過ぎた性保護の辿り着いたディストピア(女性へのAED推進)

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 AEDが出てきて長年経ち、消防署の主催する講習なども広がり、AEDが何かを説明することは不要になったと思います。

 その中で、女性へのAED使用が少なく、救えたはずの命が少なからずAEDで救えなかったとの記事。

 胸を開(はだ)けさせることから、女性への使用をためらう声が多い。僕はこれは、女性を守るために始めたセクハラ防止が、行き過ぎた女性利権へと変わり、結果的に損をするのは女性だったのではないかと言いたい記事です。

 僕は社員を管理する側でもあるので、部下、とりわけ女性には気を使うようにしています。

 それは、セクハラ被害を起こさせないためです。

 セクハラ・パワハラに決まった規定は無く(当然ですが、無理やり胸等を触るのは強制猥褻となり犯罪です。)、「人による」と言われることも多いものです。

 例えば、独身女性に対して「そろそろ結婚したほうが良いんじゃないの?」なんて、よく有るセクハラの発言ですが、これが独身の「イケメン上司」や「仲の良い同僚」であれば「問題ない」と思うこともありますが、普段から気持ち悪いと思っている既婚上司なんかだと「セクハラ認定」ということも有りえます。

 後者の場合、有罪では無いことから社内のコンプライアンス担当部署に通知し、担当部署から「気持ち悪い上司」へ改善を要求してもらうという形式になることがほとんどだと思います。また、それでも改善されない場合、社内で相談するか、セクハラのせいで精神的にやんでしまった場合は、弁護士等を立てて話し合う形になると思います。

 まあ、ここまで拗れることは稀だと思いますが。。。

 

 ここで、問題なのは僕が例に出した「イケメン上司」と「キモメン上司」の話です。

 これ、本当にそうだと思いますか?

 イケメンかキモメンって、誰が決めるのでしょうか?そもそも、仕事中なのに顔の造形を軸にして居ますか?よく、会社に居る「ブサイクなのに皆から好かれている人」って沢山いませんか?顔なのか、雰囲気なのか?

 

 ここだけ書いてもわからないことだらけです。

 勿論、以上の文章は「わざと」書いています。

 

 何が言いたいかと言うと、セクハラはイメージなのです。

 ここでは、話を簡略化するために、「セクハラ※1、※2」を定義します。

 セクハラとは、法に抵触する程ではないけど、男性から女性へ向けた行動の中で、女性が嫌だと思ったこととします。

※1:ここでは『行動が嫌だから辞めてほしいと伝えたのに辞めなかった場合』など、違法性が認められそうなものは「犯罪」とし、「セクハラ」とは定義しません。

 ※2:男性→男性や女性→男性など、LGBT 及び パワハラも含む複雑なハラスメントに関しては話の流れ上、ここでは扱いません。

 さて、僕はセクハラを恐れています。僕が恐れているくらいですから、世の中の男性の何割かも恐れているでしょう。

 定義したセクハラならば、ある時突然、自分の行動が「セクハラ」認定され、会社から注意され全員に知れ渡り、社会から「セクハラをする性的に我慢も出来ない愚か者認定」されてしまうのです。

 こんなに怖いことはない。

 そこでリスクヘッジしなくてはなりません。

 

 そう、女性とは極力関わりを持たないようにするのです。

 頑張っている女性社員に対して「お疲れ様」と方を叩くのは避ける。

 プライベートは聞かない。

 自分がキモメンの可能性を考えて「触らない・見ない・近づかない」ようにする。

 

 かなり大げさに書いていますが、多少なりとも気をつけているようにしています。

 自分の身を守ることは当然としても、気持ちよく仕事をしてもらって生産性を上げてもらうためです。

 

 ここで本題です。

 恐らく、セクハラが一般的な言葉になっている社会では、まともな男性なら多少なりとも気をつけていると思います。

 そんな男性が、女性が倒れていて呼びかけても反応が無い時、「手首で脈拍を確認し、胸に耳をくっつけて心音を聴く」という行為のあと、上着を脱がせ下着をハサミでカットして乳房を露呈させた後、AEDを貼り付けて心臓マッサージを行う。

 こんなことが出来るのでしょうか。

 心音を聞いている最中に目を冷ましたら?

 AEDを貼り付けている最中に気がついたら?

「助けてくれてありがとうございます」

 となるでしょうか。

 僕ならここで考えてしまいます。また、「イケメン・ブサメン」問題が浮上するのではないか?と。

 せっかく助けようとしたのに、「大衆の前で露出させられた」とか「通行人に写真を取られた」とか合った場合、助けた人の人権はどう守られるのか。

 また、逆に倒れた女性を邪(よこしま)な気持ちで触ろうとした人が居た場合、今度は倒れた女性を助けなくてはならない。

 

 倒れた女性の「生」と「性」どちらを最優先すればいいのか、僕にはわかりません。

 でも、もし僕がその場に居合わせたら、自分の「権利」を最優先するために「呼びかけ・脈拍」の後にすぐに救急車を呼んで、通りすがりの女性を探すと思います。

 残念ですが、「生」も「性」も「権利」もすべてを守るためにはそれしか方法は無いと思います。

 

 女性が楽しく、いきいきと生きていくためには権利拡大と性を超えた助け合いが必要不可欠です。しかし、世界には「女性という人間」と「男性という人間」が二人しか居ないわけでは有りません。女性を食い物にしようという男性、男性から巻き上げようとする女性も居るのです。

 

 女性へのAED使用は、「ただの呼びかけ」では絶対に広がらないと思います。

 そのためには、女性と男性、性を超えたより一層の理解と協力が必要です。

 そして、これは言うは易しです。

 まあ、一つ分かることは「〇〇ちゃんが倒れたら、AEDしてあげるね(笑)」などという下世話な冗談は、イケメンだろうがなんだろうが絶対しないというのが大事かもしれませんね。