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リチウムイオン電池のノーベル賞凄い!

www.sankei.com

 ノーベル化学賞受賞、凄いです。

 すでに1990年代に開発は成功していたけれど売れなかったらしく、携帯電話の普及から販売数はぐっと伸びてきたとおっしゃっていました。今でも、リチウムイオン電池の性能は向上しているし、リチウムイオン電池に関してわかっていないことは非常に多いらしく、それは逆に電池のブレイクスルーが起こる可能性はまだまだ残されていことを示しています。

 テレビでは、信じて研究し続けることが重要と仰っていて、研究自体の面白さと厳しさを感じられる言葉でした。

 さて、素晴らしいニュースですが今後も日本はこの様な大きな研究成果を残せる国になるのでしょうか。それを労働環境と成果の観点から考えていきたい。

 今の日本は、デフレです。

 モノが安くなってラッキー。と思ってしまいますが、ざっくり商品の価値は

[商品(円)]=[①原価]+[②経費]+[③人件費]+[④利益]

 このようになります。この原価も誰かから購入した商品ですから、①にも他の誰かの人件費③’が入っています。そして、その原価の原価にも…

 ということは、商品が安くなると買った相手だけでなく、その相手の取引先の取引先までもずーっと安くなってしまうのです。原価は大量購入等で下げられても限界があります。経費はほぼ固定しているので、下げられるとしら人件費です。

 さて、人件費が下がる理由はわかりました。

 それと、研究成果とどう関係しているのでしょうか。

 

 研究、とくに基礎研究に関しては、すぐに魅力的な新商品が出来るわけではないので、基礎研究への研究開発費は削減対象になりやすいです。この研究開発費の中で大きなものは、当然人件費となります。

 人件費だけでなく、優秀な人は入社してから優秀なわけでなく、企業がお金をかけて本人が努力して優秀な人へと成長していくのです。

 

 では、今のデフレになるとどうなるのでしょう。

 人件費、下がります。経費は下げられないから、すぐに利益に直結しない研究開発費は削減されます。研究開発にかかる設備投資は削ることは出来ません。すると、やはり研究者の人件費から削減するしか有りません。

 人件費を下げてようやく利益が出せました。

 

 すると、どうでしょう。周りの企業も値段を合わせてきたじゃありませんか。

 すると、出せた利益を削ってもっと下げる。デフレは止まりません。しかし、ここで中国産の安価な商品が溢れます。なんとかして生産した商品は売れずに残り、爪に火を灯すようにして作った商品をより安価で作る必要が出てきます。もう無理です。

 

 以前、アメリカの自動車市場を日本の自動車会社が食ったように、今の日本が以前のアメリカのようになっているのです。

 

 このサイクルが止まらないことには日本の研究どころか全てが駄目になります。

 だからといって、「高いものを買いましょう」などと言うつもりは有りません。それはそもそもが間違いです。

 

 しかし、人件費を上げてデフレをどうにかしないことには何ともなりません。

 私も毎月、営業報告を見ますが今の利益率で基本給の向上は難しいと思ってしまいます。経済学的には、企業への株式投資が増えると収入は上がる式はあります。

 しかし、所詮は机上の空論。今の現実は変わらない気がします。

 

 デフレは「不景気」ですが、不景気というのは結局人々の気持ちと言われています。いくら安くても今の10倍売れれば利益は出ます。

 今、求人倍率は1.4倍程度とも言われています。

 人が集まらないことを理由に、給料を上げて不景気の気持ちを吹き飛ばすべきです。

 

 今の日本の不景気は「不景気癖」が抜けないためだと思います。

 社会全体的に気持ちを上げて行ければ良いなぁ。